COLUMN

「ラ・シルフィード」より Photo:Ann Ray/OnP

2017.2.17.FRI | COLUMN

創立者はあの太陽王!世界最古にして最高峰のバレエ団

パリ・オペラ座バレエは、“太陽王”ことルイ14世が1661年に創設した、史上最古のバレエ団。以後365年をかけて革新や発展を繰り返し、時には衰退をも経験しながら、バレエの偉大な歴史を紡いできました。
この名門カンパニーで踊れるダンサーは、当然ながらエリート中のエリートです。高い技術力、美しい容姿、踊りに適した身体条件、舞台を明るく照らす華……並み外れた努力と、努力ではどうにもならない天賦の才の両方を兼ね備えた団員たちは、さらに団内のヒエラルキー・システム(階級制度)という競争原理によって磨き上げられていきます。最下層がカドリーユ、続いてコリフェ、スジェ、プルミエ・ダンスール(女性はプルミエール・ダンスーズ)と上がっていきますが、年功序列で自然に上がっていける……わけではもちろんありません。そのつど厳しいコンクール(昇進試験)に参加して才能ある同僚たちと競い合い、各階級に1~2席しかないポストを勝ち取らなくてはいけないのです。
そして、ピラミッドの頂点に燦然と輝く最高位がエトワール(星)。その他の階級と違い、エトワールだけは芸術監督の推薦により“任命”という形で決まります。踊りの技術や芸術性の高さのみならず、優れた人間性や圧倒的なオーラなども吟味されて選抜される彼らは、まさにパリ・オペラ座バレエの伝統と規範と誇りを体現する存在。文字通りのトップスター・ダンサーです。

見逃せないダンサーだらけの来日公演!

そんなパリ・オペラ座バレエ団が、もうすぐ日本にやってきます。今回の来日公演でとりわけ楽しみなのはまず、あの美貌の大エトワール、オーレリ・デュポンが新芸術監督としてカンパニーを率いてくること! 新生オペラ座の勢いやいかに――例えば彼女が就任して早々に推挙して誕生した新エトワール、レオノール・ボラックやジェルマン・ルーヴェは、新たな時代の幕開けを象徴的に感じさせてくれるはず。
来日メンバーを見れば、花も実もあるダンサーがずらり。スピード感のある踊りに女性らしいまろやかさを加えたドロテ・ジルベール。胸のすくようなテクニックで沸かせるマチアス・エイマン。エレガンスが匂い立つアマンディーヌ・アルビッソン。男らしい質感の動きがセクシーなジョシュア・オファルト。愛くるしく温かなミリアム・ウルド=ブラーム。アルゼンチン出身ながら極めてフランス的に踊るリュドミラ・パリエロ。……エトワールの名を挙げていくだけでも紙幅が足りません。(後編へ続く)

Profile
阿部さや子(有)オン・ポワント 企画・制作部 部長
大分県佐伯市生まれ、臼杵市育ち。
九州大学文学部卒業、大分大学大学院教育学研究科修士課程修了。
APU立命館アジア太平洋大学職員等を経て、2004年、バレエ関連書籍や専門誌をメインに刊行する株式会社新書館に入社。「クララ」「クロワゼ」編集部に配属。
2009年「クララ」「クロワゼ」編集長就任、以後「ダンシン」編集長、「ダンスマガジン」編集長兼務を経て、2015年秋より新書館の起ち上げた新会社「オン・ポワント」企画・制作部 部長に就任。
現在はバレエ雑誌やバレエ公演プログラム等に執筆・寄稿する他、バレエ・ダンス関連イベントのプロデュース、DVD(「パリ・オペラ座エトワールに教わるヴァリエーション・レッスン」等)・CD(「Dramatic Music for Ballet Class」等)・書籍(コミック『SHOKO~中村祥子、世界へのグラン・ジュテ』等)の企画・制作、バレエ漫画(『ダンス・ダンス・ダンスール』小学館ビッグコミックスピリッツ)等の監修などを手がけている。また、大学やカルチャーセンター等で、バレエやダンス、ミュージカル関連のゲスト講師等を務めている。

 パリ・オペラ座のすべて

2009年 Bunkamuraル・シネマ上映作品
エトワール総出演!美しさゆえ説得力を持つ忘れ難い傑作!誰も見たことのない、素顔 -----。ほんとうのパリ・オペラ座
ローラン・イレール、マニュエル・ルグリ、ニコラ・ル・リッシュ、アニエス・ルテステュ、マチュー・ガニオほかエトワール総出演!

4,800円+税 カラー 160分 2009年 日本語字幕
特典:(1)オリジナル予告編 (2)日本版予告編 (3)データベース(静止画)~エトワールたち、監督プロフィール 封入特典:16頁ブックレット

FAIRY
http://www.nbs.or.jp/
Pony Canyon
PageTop